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「債務整理をしたいけれど、車を手放すことになるのでしょうか?」――通勤や買い物、子どもの送迎に車が欠かせない方にとって、これは非常に切実な問題です。

結論から申し上げると、債務整理の種類と状況によっては、車を残すことは十分に可能です。15年にわたり債務整理に取り組んできた経験から、手続きごとの車への影響と、車を残すための具体的な方法を解説します。

債務整理後も車を残せるイメージ

自己破産の場合の車への影響

自己破産は、すべての借金が免責(免除)される代わりに、一定以上の財産を手放す手続きです。車についても処分の対象になり得ますが、すべての場合に車を失うわけではありません。

車のローンが残っている場合

車のローンが残っている場合、多くのローン契約には所有権留保の条項が含まれています。これは、ローンを完済するまで車の所有権がローン会社にある、という取り決めです。

自己破産を申し立てると、弁護士から各債権者に受任通知を送ります。ローン会社は所有権留保に基づいて車の引き揚げを求めてくるため、ローンが残っている車は原則として引き揚げられます

車のローンが完済済みの場合

ローンが完済済みの場合、車は破産者本人の財産として扱われます。ここでポイントになるのが、車の査定額が20万円以下であれば、自由財産として手元に残せるケースが多いという点です。

自己破産では、生活に必要な最低限の財産(自由財産)は処分の対象外です。年式が古く査定額が低い車であれば、手放す必要がないことも珍しくありません。実務上、初年度登録から一定年数が経過した国産車は査定額が20万円以下と判断されることが多いです。

ただし、高級車や年式の新しい車で査定額が20万円を超える場合は、原則として処分の対象になります。

個人再生の場合の車への影響

個人再生は、借金を大幅に減額したうえで3~5年かけて返済する手続きです。自己破産と比べて財産を残しやすいのが特徴です。

車のローンが残っている場合

自己破産の場合と同様、ローンが残っている車は所有権留保に基づき引き揚げられる可能性が高いです。個人再生ではすべての債権者を平等に扱う必要があるため、車のローンだけ優先して返済することは原則としてできません。

ただし、ローン契約の内容によっては所有権留保が認められないケースもあり、その場合は車を残せる可能性があります。契約書の内容を弁護士に確認してもらうことが重要です。

車のローンが完済済みの場合

ローンが完済済みであれば、個人再生では車を残すことが可能です。ただし、車の査定額は「清算価値」に算入されるため、車の価値が高いほど再生計画での返済総額が増える可能性があります。

たとえば、車の査定額が100万円の場合、再生計画で最低でも100万円以上を返済する計画を立てる必要があります(清算価値保障原則)。とはいえ、車そのものを手放す必要はありません。

任意整理の場合の車への影響

任意整理は、裁判所を通さず債権者と直接交渉して返済条件を見直す手続きです。車への影響がもっとも小さい手続きと言えます。

任意整理の最大の特徴は、整理する借金を選べるという点です。車のローンを整理の対象から外し、ローンの返済を続けることで、車を手元に残すことができます。

たとえば、消費者金融3社とカードローン2社の借金がある場合に、車のローン以外の5社だけを任意整理の対象にすることが可能です。車のローンは従来どおり返済を続けるため、車に影響はありません。

車を残すことを最優先にしたい方には、任意整理がもっとも適した手続きであることが多いです。

車が生活必需品である場合の対応

公共交通機関が十分でない地域にお住まいの方や、通勤に車が不可欠な方にとって、車を失うことは生活基盤そのものが揺らぐ問題です。

15年の実務経験から、車を残すためにはいくつかの戦略があります。

1. 手続きの選択
車を残すことが重要な場合、任意整理を第一の選択肢として検討します。任意整理で解決できない場合でも、個人再生(ローン完済済みの場合)で車を残せる可能性があります。

2. 家族による買取り
自己破産の場合でも、配偶者など家族が適正な価格で車を買い取ることで、実質的に車を家族の手元に残すことが認められる場合があります。ただし、適正価格での取引であることが必要で、不当に安い金額での売買は否認される可能性があります。

3. 自由財産の拡張
自己破産において、車の査定額が20万円を超える場合でも、通勤に不可欠であるなどの事情があれば、裁判所に自由財産の拡張を申し立てることで車を残せるケースがあります。

まとめ

借金問題の解決ビフォーアフター

債務整理をしても車を残せるかどうかは、手続きの種類・ローンの有無・車の査定額によって大きく異なります。車が生活に不可欠な方は、手続きの選択段階から弁護士に相談し、車を残せる方法を検討することが重要です。

当事務所では、車を含めた財産への影響を丁寧にシミュレーションしたうえで、最適な手続きをご提案しています。初回相談は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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