「年金だけでは生活費が足りず、気がついたら借金が膨らんでいた」――こうしたご相談は、福井でも決して珍しくありません。
60代、70代になってから借金の問題を抱え、「今さら自己破産なんてできるのだろうか」「年金を取り上げられるのではないか」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
結論から申し上げると、年金生活者であっても自己破産はできます。そして、年金が止まることもありません。弁護士として15年の経験の中で、高齢の方の借金問題を数多く解決してきましたが、むしろ高齢だからこそ自己破産が最善の選択肢となるケースが多いというのが実務での実感です。
なぜ高齢者の借金が増えているのか
高齢者の借金問題が増えている背景には、いくつかの要因があります。
まず、年金の受給額が少しずつ減っていることです。物価が上がっても年金額はなかなか追いつかず、毎月の生活費に不足が生じやすくなっています。
次に、医療費や介護費の負担です。年齢を重ねると通院や薬代がかさみます。ご自身だけでなく、配偶者の介護が必要になるケースもあります。福井のような地方では車が欠かせない生活のため、車の維持費も大きな負担になります。
こうした出費を補うために、クレジットカードのリボ払いやカードローンを利用し始め、利息が膨らんで返済が追いつかなくなる。これが典型的なパターンです。
年金生活者が自己破産しても年金は止まらない
「自己破産すると年金がもらえなくなるのでは?」というご質問をよくいただきますが、これは誤解です。
公的年金(国民年金・厚生年金)は法律で「差押え禁止財産」に定められています。つまり、自己破産をしても年金の受給権が失われることはありませんし、受給額が減ることもありません。
破産手続きの前も後も、これまでどおり年金を受け取ることができます。この点は、多くの方が安心されるポイントです。
高齢だからこそ自己破産が適切なケースが多い理由
任意整理や個人再生は、減額した借金を3年から5年かけて返済していく手続きです。しかし、年金収入だけで生活しているご高齢の方にとって、毎月の返済を何年も続けることは大きな負担です。
仮に今後の収入が増える見込みがなければ、返済を続けること自体が現実的ではありません。無理に返済計画を立てても途中で行き詰まり、結局自己破産することになるケースも少なくありません。
それであれば、最初から自己破産を選び、借金をゼロにした上で年金の範囲内で安定した生活を送る方が、ご本人にとって負担が少ないのです。
手続きの負担は? ― 弁護士に任せれば最小限
「手続きが難しそう」「裁判所に何度も行かなければならないのでは」と心配される方もいらっしゃいます。
実際には、弁護士にご依頼いただければ、書類の作成や裁判所とのやりとりはすべて弁護士が行います。ご本人にしていただくことは、必要な書類(通帳のコピーや年金の通知書など)をご準備いただくことと、裁判所での面談に1回出席していただくことが中心です。
また、弁護士が受任した時点で、債権者からの督促は止まります。「毎日のように届いていた請求書から解放された」とおっしゃる方は非常に多く、精神的な負担が一気に軽くなります。
実際の解決例
当事務所で担当した事例をご紹介します。
福井県内にお住まいの60代の女性で、年金を受給しながら生活されていました。生活費の不足を補うためにカードローンを利用するようになり、借入総額は約200万円にまで膨らんでいました。
年金収入だけでは毎月の返済が困難な状況でしたので、自己破産の申立てを行いました。大きな財産がなかったため、同時廃止(簡略な手続き)で進めることができ、無事に免責が認められました。現在は借金のない状態で、年金の範囲内で安定した生活を送られています。
まとめ
年金生活者であっても自己破産は可能であり、年金が止まることはありません。むしろ、返済の見通しが立たない場合には、早めに自己破産を選ぶことで、残りの人生を安心して過ごすことができます。
「この年齢で相談してもいいのだろうか」と遠慮される必要はありません。当事務所では初回相談を無料で行っておりますので、まずはお気軽にお電話ください。