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ある日突然、勤務先から「あなたの給与が差し押さえられました」と告げられたら、大きなショックを受けるのは当然です。消費者金融やカードローンの滞納が続いた結果、給与差押えに至るケースは決して珍しくありません。

給与差押えは放置すれば毎月の手取りが減り続け、生活はさらに苦しくなります。しかし、法的な手続きを取ることで差押えを止める方法があります。15年にわたり債務整理に取り組んできた経験から、給与差押えの仕組みと対処法を解説します。

督促が止まるイメージ

給与差押えの仕組み

給与差押えとは、債権者が裁判所の手続きを通じて、債務者の勤務先に対し、給与の一部を直接債権者に支払うよう命じる手続きです。裁判所から勤務先に「債権差押命令」が届くことで開始されます。

差し押さえられる金額

差し押さえられる金額は、原則として手取り額の4分の1です。たとえば手取りが24万円であれば、毎月6万円が差し押さえられます。

ただし、手取りが44万円を超える場合は、33万円を超える部分の全額が差押えの対象になります。手取りが50万円であれば、17万円が差し押さえられる計算です。

給与差押えが続く期間

給与差押えの厳しいところは、一度始まると借金を完済するまで毎月継続するという点です。「今月だけ」ではなく、毎月の給料日のたびに一定額が引かれ続けます。

また、差押えの事実は勤務先の経理担当に必ず伝わります。借金の存在が職場に知られてしまうことへの心理的な負担も大きいです。

給与差押えまでの流れ

給与差押えは突然行われるように感じますが、実際にはいくつかの段階を経ています。

【段階1】督促状・催告書
返済を滞納すると、まず債権者から督促状や催告書が届きます。この段階で対応すれば、差押えに至ることはありません。

【段階2】裁判所からの支払督促・訴状
督促を無視し続けると、債権者は裁判手続きに移ります。裁判所から「支払督促」や「訴状」が届きます。ここで異議申立てや答弁をしないと、債権者の請求がそのまま認められます。

【段階3】判決・仮執行宣言付支払督促の確定
裁判所の手続きにより、債権者は「債務名義」(強制執行の根拠)を取得します。

【段階4】給与差押えの申立て
債権者が債務名義をもとに差押えを申し立て、裁判所から勤務先に差押命令が届きます。

つまり、裁判所からの書類を放置し続けた結果、給与差押えに至ることがほとんどです。

給与差押えを受けたときの緊急対応

差押えの通知を受けたら、まず落ち着いて以下の対応をしてください。

1. 差押命令の内容を確認する
裁判所から届いた差押命令には、債権者名、請求金額、差押えの範囲が記載されています。どの借金について差し押さえられたのかを正確に把握することが第一歩です。

2. すぐに弁護士に相談する
給与差押えは時間との勝負です。放置すれば翌月以降も差し押さえが続きます。できるだけ早く弁護士に相談することで、対処の選択肢が広がります。

3. 債権者との直接交渉は慎重に
差押えを受けて慌てて債権者に連絡し、不利な条件で和解してしまうケースがあります。交渉は弁護士を通じて行うことをお勧めします。

差押えを止める方法①:自己破産の申立て

給与差押えを止める最も確実な方法の一つが、自己破産の申立てです。

自己破産を申し立てると、破産手続開始決定が出た時点で、給与差押えは効力を失います。具体的には、破産手続開始決定後は、差し押さえられていた給与の全額を受け取ることができるようになります。

申立ての準備を迅速に行えば、比較的早い段階で差押えから解放される可能性があります。

なお、弁護士に依頼した段階で債権者に受任通知を送付しますが、受任通知だけでは給与差押えを法的に止めることはできません。裁判所の手続きが必要です。この点は誤解されやすいところですので、注意が必要です。

差押えを止める方法②:個人再生の申立て

個人再生の申立ても、給与差押えを止める有効な手段です。

個人再生の場合、再生手続開始決定が出ると、給与差押えは中止されます。さらに、住宅ローン特則を利用すれば、住宅を残しながら借金を大幅に減額し、差押えも止めることができます。

給与差押えを受けている状況でも、安定した収入があれば個人再生を利用できる可能性があります。住宅を手放したくない方には有効な選択肢です。

個人再生の場合、申立て前であっても、裁判所に差押えの中止命令を申し立てることができるケースがあります。緊急性が高い場合にはこの制度の利用を検討します。

差押えを受ける前に相談すべき理由

15年の経験から申し上げると、給与差押えを受けてから相談に来られる方の多くは、「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃいます。

差押えに至る前の段階――督促状が届いた段階、あるいは裁判所からの書類が届いた段階で弁護士に相談していれば、差押えを回避できた可能性が高いのです。

差押えの前であれば、任意整理で毎月の返済額を減らす、個人再生で借金を大幅にカットする、自己破産で借金をゼロにするなど、選択肢が広く、手続きも円滑に進められます。

借金の返済が厳しくなってきた段階で、差押えまで追い込まれる前に早めにご相談ください。

まとめ

債務整理による生活再建のイメージ

給与差押えを受けた場合でも、自己破産や個人再生の申立てにより差押えを止めることが可能です。ただし、手続きには一定の時間がかかりますので、できるだけ早く弁護士に相談することが重要です。

当事務所では、給与差押えを受けた方のご相談を初回無料でお受けしています。緊急性の高いケースには迅速に対応しますので、給与差押えにお困りの方は、まずはお電話でご連絡ください。

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